書影

映画化もされ、大ヒットした小説。

恋愛青春小説は全然興味がなかったが、
寝る前の暇つぶしに最適かと思い、図書館で予約。

感想

本書の感想です。

前半は意外と面白かった

ライトノベルっぽい恋愛青春小説は全然興味がなく…

(無縁の青春を送ってきたから?)

正直、最初は小馬鹿にして読んでいた。

 

不治の病の少女と出会う…

あー、ありがちな設定。

 

と思いきや、彼女の死生観や生き様に次第に惹かれていく。

「人間は全員いつか死ぬ。

半年先か数十年先かは分からない。

もしかしたら明日死ぬかもしれない。

だから今を生きる。」

(うろ覚えだけど)

こんなセリフには確かになぁと感じさせられた。

漠然と、自分はまだまだ死なない。
余命は60年以上あると思い込んでいる。

 

でもそんな保証はどこにもないんだなぁ、と。

今すぐにでも死ぬかもしれない、と気づき

1日1日の大切さ、無駄にしてきた日々を後悔。

 

単なる青春恋愛小説ではなく、

生き死にについて考えさせられるいい作品だなぁと

評価を一変。

創作物にリアリティを求めてしまう自分が悪い?

後半のオチとその後
(少女が通り魔に殺害されてしまう)

を読んだ時には、

「あり得ないだろ!」

と思わず口に出してしまった。

 

少女が殺されてしまった事実にではなく、

周囲の反応に対して。

特に主人公の男の子も少女のお母さん。

 

殺人事件が起こって大切な人が突然死んで
そんな簡単に受け入れられる?
そんな簡単に前を見れる?

とどうでもいい所
(むしろ本作の感動シーンなのに)

ツッコミたくなってしまった…

 

というのも直前に

「心にナイフを忍ばせて」

という実在の事件を取材したノンフィクション本を読んでいたから。

この本では被害者遺族の心の苦しみ、トラウマがリアルに描かれている。

(ノンフィクションだし当たり前だけど)

特に母親の苦しみは読んでいて自分も辛くなった。

被害者の同級生たちも、事件を受けて今だに心に苦しみを抱えている。

 

これがリアリティ。

 

一方の「君の膵臓をたべたい」。

主人公の男の子も同級生の友達も、
女の子の死を受けて逆に前向きになっている。

 

いや、そうはならんくない?

「あの時自分がメールをしなければ…」
「もっと早く待ち合わせ時間を設定しておけば…」

 

とか色々苛まれるものでは?

 

リアリティーがないなー、と思い
前半の感動が一気に冷めた。

 

創作物にリアリティを求める自分が悪いのかな?

せめて「心にナイフを忍ばせて」と読む順番が逆だったら…

絶対感動していたのになぁ。。。

残念無念。

中学生すごっ…

他の人の感想が気になり、ネットで検索してみた。

本作の読書感想文で賞を取った中学生の感想文が出てる。

私は、自分一人 だと「生きている」という実感がわかないんだろうなと思いました。

もし、 この世界に私だけが住んでいたら「生きている」という感じはしないと思い ます。

理由は、私はここにいるという証明がないからです。私がここにいる と思えるのは、友達が声をかけてくれるからです。私に触れたり、喧嘩をし たり、一緒に泣いたり笑ったりしてくれる友達や家族がいるからだと私は思 います。

私と一緒に生きてくれている人たちに感謝したいです。たくさんの 人に囲まれて生きている私はとても幸せ者だと思いました。

なにこの感想…凄すぎる。

こんなこと一ミリも思わなかった。

 

「リアリティーがねえなぁ、駄作だろ」

という感想しか思わなかった自分が恥ずかしい…

 

どんな作品でも学べることはあるはず。

いい悪いを決めつけることはしないようにしよう…

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