書影

羽生善治さんを筆頭に

  • 佐藤康光さん
  • 森内俊之さん
  • 郷田真隆さん

と名だたる棋士が一堂に会した「羽生世代」。

 

羽生世代は何が凄かったのか?

なぜこの世代だけ、異様に強い?

羽生世代が変えた将棋の本質とは?

 

羽生世代の上下同学年の棋士にインタビューすることで、紐解いていく。

感想

本書の感想です。

将棋への敬意

羽生世代の功績のひとつ。

それは将棋への敬意を前面に出していたということ。

 

将棋は難しい、奥が深いもの。

将棋を指せるのは幸せなこと。

(若くして病死した村山聖さんの影響が大きかったそう)

ということを念頭に置き、将棋へ真摯に向き合った。

 

以前の将棋界では「将棋は人間力」という考えが一般的。

相手を威圧したり嫌がらせのためにタバコを吸ったり
ある種の横暴さも罷り通っていた。

 

それを「盤上のみの勝負」にしたのが羽生世代。

「将棋が強い人が強い」

という当たり前のことを、強さで証明する。

タバコやお酒、ギャンブルには目もくれず。

ただひたすら盤上で没頭する。

 

そんな姿勢に周りの棋士や棋士を目指す人たちが感化され、今の将棋界があるのだろう。

歴史の積み重ね

羽生世代は突然変異でない。

羽生世代の方々は、先輩棋士がいたからこそ生まれたもの。

  • 米長邦雄さんの終盤力
  • 中原誠さんの序盤力
  • 谷川浩司さんのスター性

将棋の歴史を背負い、取り入れてきたからこそ生まれた世代。

 

今の藤井聡太さんも同じことか。

羽生世代があったからこそ、藤井聡太さんが存在する。

将棋界の歴史に無関係の自分も思いを馳せてしまう…

劣等感、焦燥感、挫折…

勝負の世界に身を置くプロ棋士にとって、

強い人は好まざれない。

 

羽生世代の上の棋士にとっては年下に追い抜かれるという悔しさ。

同世代の棋士にとっては、焦りや劣等感。

将棋界を蹴散らしていった羽生世代という台風が過ぎ去った跡には、
悲喜交交、様々な感情を残していく。

 

改めて将棋界、勝負の世界は厳しいものなのだなと感じた。

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