書影

前衛芸術家として世界から評価されている草間彌生さん。

 

芸術はちんぷんかんぷん。ましてや前衛芸術なんてさっぱり分からない自分。

 

だからこそ草間彌生さんがどのような人なのか、どのような思いで作品を創っているのか知りたいと思い、本を読んでみました。

 

各章ごとに内容が濃く、その都度反芻しないと理解ができないくらい難解な本に感じます。

 

なので今回は章ごとに感想をまとめることにしました。

第一章ニューヨークに渡って

草間彌生さんが日本からアメリカニューヨークに渡るまでの経緯や苦労について書かれています。

行動力がすごい!

 

まず感じたのが「行動力がすごいな…」ということ。

 

全くコネもない状態から、芸術家やフランス大統領に手紙を書きアメリカ行きの手がかりを得る。

 

インターネットもメールも発達していない時代。

 

気軽に外国に行くもの難しい時代。

 

親に反対されても諦めず、道の土地に足を踏み入れる。

 

草間彌生さんの強い精神力、野心がよく分かるシーンです。

 

生き地獄を味わう

 

ニューヨークに渡って、すぐに成功したわけではないというのが意外でした。

 

  • お金がなく貧困生活
  • ボロボロのアトリエ
  • 小さな栗数個が夕食という日々

ノイローゼになりパニック状態。

精神病院に度々かかる。

それでも衰えないのが、作品への創作意欲。

 

自分は何をやっているのだという焦燥感
ひもじさ

 

それらを糧に作品に没頭。

 

当時流行していたアクションペインティングに飛びつくことはせず、

 

自分の内側から出た独創的な芸術を創作することが1番大切である

 

と考え、自分自身を信じ続ける。

 

信念の強さに圧倒されます。

 

水玉一つで立ち向かう

 

草間彌生さんと言えば、水玉模様が特徴。

 

水玉をあしらった洋服をよく着ているイメージです。

 

草間彌生さんにとって水玉とは、「一個の生命」。

 

水玉である自分自身の生命を、生を明らかにしたいという欲求。

 

正直、この辺りの解説はよく理解ができませんでした…

 

ただ「水玉という表現で世界に立ち向かう」という草間さんの決心、信念には圧倒されます。

 

他者に否定されても自分自身を信じ続ける。

 

評価されるのに数年かかっても、諦めない。

 

その姿勢に打たれると共に、自分を信じられない自分に少し恥ずかしさも覚えます。

 

恐怖を作品にし、克服する

 

水玉、カボチャに並んで草間彌生さんの作品に欠かせないオブジェと言えば「男根」。

 

なぜ草間さんは男性器を模したオブジェを作るのか?

 

それは彼女がセックスに対して恐怖心を抱いているから。

 

セックスへの恐怖感や嫌悪感を克服するために、あえて男根を作る。

 

恐怖の対象を芸術作品に落とし込むことで、恐怖を克服する。

 

克服、つまりは恐怖の「消滅」。

 

水玉模様の洋服を着るもの同じ理由。

 

水玉模様と同化することで、自己が消滅する。

 

分かるような分からないような…

 

このコンプレックスや恐怖感を表現の対象にするという手法は、草間彌生さんの作品によく見られる現象だそう。

 

感想まとめ

 

単身ニューヨークへ渡った草間彌生さんの力強さをありありと感じられる章。

 

評価されなくても否定されても、それでも尚自分の信念を貫く生き様、精神力に感動した。

 

水玉模様や男根オブジェなど、作品に対する解説は正直理解ができなかった。

(自分の思考レベルが低いからかな?)

その点は少し残念。

 

ただ自身の作品への思いやコンセプトをきちんと言語化している点には驚き。

 

勝手な印象だが、前衛芸術家は自分の感性の赴くまま創作に没頭しているのかと思っていた。

 

創作に至るまでの苦しみや、過程の貧困…

それらを念頭に置いた上で、草間彌生さんの作品に触れてみたい。

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