うつ病九段の表紙

趣味の将棋から気になって読んでみた本。

本の感想

 

著者の先崎さんはユーモアある解説が人気のプロ棋士。

将棋の実績も高く、若い頃は羽生さんと肩を並べた存在。

 

明るい方、というイメージだったのでうつ病を患っていたことにまず驚き😲

 

うつ病を患った方の原体験、そして回復までの経過を書いた本は珍しいそう。

 

うつ病を「気分が落ち込んでいる状態」としか思っていなかった自分にとって衝撃的な本でした。

 

特にプロ棋士の先崎学九段が5手詰めが解けなくなった、というシーンは本当にビックリ。

 

プロ棋士が5手詰めを解けなくなったというのは、

数学教師が九九を分からない

ということと同じだと思う。

 

うつ病とは、それほどまでに脳の機能を低下させてしまうのだなぁと、鈍い自分でもようやく理解できた。

 

将棋への情熱

先崎さんがうつ病を患ったのは将棋が原因だけど、

うつ病から回復する理由となったのも将棋。

 

「自分には将棋しかない」

「絶対に復帰して将棋を指す」

 

という強い思いでリハビリに励む先崎さん。

 

将棋が指せなくなってしまった時期の絶望感、喪失感は大きな痛みだっただろうに。

 

それから再びプロ棋士として活躍するまでに回復されたのは、とてもすごいことだと思う。

 

将棋の楽しさ、仲間の存在

先崎さんがうつ病から回復されたのは、

  • 将棋の楽しさ
  • 仲間の存在

 

を再確認できたからではないかと思う。

 

童心に帰って5手詰めを勉強し、勝利できたときの達成感を得る。

 

そして励ましてくれた仲間(後輩)の方々。

 

それはやはり本人の人徳によるものなのだろうな。

うつ病への偏見。知らないということ

 

うつ病の方は全国に大勢いるが、うつ病への偏見は未だに多い。

 

うつ病に対して

「心が弱いからだ」

「甘えだよ」

「根性でなんとかしろ」

と考える方は多いのでは。

 

でもそれはうつ病がどういうものか知らないから。

(かくいう自分も全く理解できてなかった)

知らないということは偏見に繋がってしまう。

 

少し体調がすぐれない時に、

「なんか鬱っぽいかも…」

と軽々しく“うつ病“という言葉を使っていた自分。

 

反省します…

 

 

参考になった箇所の引用

 

本書で参考になったと感じた文の引用です。

 

うつ病の頃には死のイメージが駆け巡るのだ

うつ病がこんなに壮絶なものとは知らなかった。

 

心を守るための最善策として、脳が死を選ぶ。

 

本当に恐ろしい。

 

うつ病は完全に脳の病気なのに

 

これも初めて知ったこと。

 

うつ病は心の病気ではない。

脳の病気なのか。

最後に

心が沈んだ状態、とくらいにしか認識していなかったうつ病。

先崎さんの本を読んで初めて知ったことだらけ…

今後もし自分がうつ病になってしまった時だけでなく、
うつ病で苦しんでいる方にどのように接すればいいか

という点でも参考になりました。

 

とても辛い体験をされたのに、今はプロ棋士として復帰し活躍されている先崎さん。

ユーモアがある解説が本当に大好きな棋士です。

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